モーション・パルペーション研究会

 

Basic コース

 

 すべてを教えるといっても、 初めてモーションパルペーションを学ぶ方が、最初から

細かく難しい高等技術を習っても何が何だかわからないことばかりです。そのため、

Basicコースでは、初めての方に、入門編として検査法は臥位のモーション・パルペーション

、治療法はマイクロ牽引とモビリゼーションの基本知識と技術を、できるだけ簡単にわかり

やすく学んでもらうように構成してあります。

 

 MPSG の検査法と治療法は先生と患者にやさしい技術です。無痛でやさしく、かつ安全

な方法を学びます。これは、強ければ強い治療のほうが効果的であるというような今まで

考えられていた治療法とはまったく逆の治療法です。患者が痛みを感じなければ効果が

あり、痛みを感じるような力を用いると効果のない治療法なのです。

 

 実際に臨床にたずさわる場合、絶対に必要なことが「触れて悪いところがわかるという

技術」であり、これが「触診(触れて検査する)」という言葉なのです。MPSG では、この

触診をマスターすることがうまくなるための絶対条件です。ぐいぐい押すような触診は触診

ではありません。触るだけの触診が分からなければ、悪いところがわかりません。悪いとこ

ろがわからなければ、どんな素晴らしい治療法を使っても、決して効果的な治療を行うこと

はできないのです。治療法も、力を使わずに効果を上げることのできる治療法を学びます。

これは力を使わない検査法であるモーション・パルペーションを応用した治療法です。この

コースは基礎知識だけでなく、悪いとことがわかる、そしてその悪い部位に治療を行うという

技術を修得する実習に重点を置いています。頭でわかっても、実際に治療ができなければ

、どうしようもないのが私達の仕事であるからです。そのため、実技では、受講生は二人一

組で練習を行い、主任講師の他に4〜5名の講師が受講生に対して一対一で対応していま

す。

 

 実習に重点を置いても、技術を習得することはなかなか難しいものです。一度の受講では

満足のいくところに達しないと思われた多くの方が、より深く基本技術をマスターするために

Basicコースを2回、3回と繰り返し受講しています。時には、AdvanceUやVのコースを受

講した後、もう一度基本に戻るためにBasicコースを受講される方もいらっしゃいます。